大阪税関の沿革
大阪税関の誕生 −慶応−
大阪税関の前身となる川口運上所は、慶應3年(1867年)8月、現在の西区川口に開設され、運上事務(現在の税関の仕事)及び外交事務を取り扱っていました。
翌年(1868)7月、大阪港の開港と同時に大阪運上所と改称され、その後明治5年(1872)11月、運上所を「税関」として呼称統一することが決まり、翌6年(1873)1月4日大阪税関と改められました。
明治初年における大阪運上所護岸
税関制度の確立 −明治・大正−
大阪を中心とする商工業の発達に伴い貿易は成長を続け、明治後期には税関諸法規の制定、施設や機構の整備が図られ、近代的な税関制度が確立しました。
著しい貿易の発展とともに、本関庁舎が西区二条通及び三条通(現在の港区築港)へ移転するなど、大阪税関は着実な成長を遂げました。
大正9年に新築された大阪税関本関庁舎
戦後の発展 −昭和−
戦後、わが国経済の復興・発展とともに、背後に一大生産地及び消費地を持つ大阪港の貿易は著しい伸張を見せました。
大阪税関においても、昭和21年(1946)6月の税関再開後、伊丹空港の開港のほか、大阪南港をはじめとした大規模な港湾造成などに伴い、著しい発展を遂げました。
昭和27年に建築された本関庁舎
グローバル化の進展 −平成−
平成6年(1994)9月にわが国初めての本格的な24時間運用空港となる関西国際空港が開港しました。また、平成14年(2002)3月には大阪南港にコンテナ検査センターが開所し、迅速かつ効率的な検査が行われるようになりました。
24時間運用される関西国際空港
世界最先端の税関へ −令和−
AIなどの先端技術を活用し、税関業務の一層の高度化・効率化を進めるとともに、税関手続等における利便性の向上を図る必要があるため、令和2年(2020)6月、「世界最先端の税関」を目指すことを目的とした中長期ビジョン「スマート税関構想2020」を取りまとめました。
その一環として、令和2年(2020)7月、日本への円滑な入国と待ち時間の短縮、税関検査場の混雑の緩和を図るために、関西国際空港に「税関検査場電子申告ゲート」が導入されました。
税関は、これからも使命を果たしていきながら「世界最先端の税関」を目指していきます。
関西国際空港に導入された電子申告ゲート