摘発事例(平成21年発表分)
名古屋税関管内の密輸事犯の概況について
【フランス人男性による覚せい剤密輸入事件を告発(平成21年12月21日発表)】
名古屋税関中部空港税関支署は、平成21年12月1日(火)、コートジボワール共和国より黒色フライトバッグ内に隠匿された覚せい剤を密輸入しようとした事件を摘発し、同年12月21日(月)、同人を関税法違反嫌疑により名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
覚せい剤 1,470.53グラム(推定使用回数 約49,000回)
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、黒色フライトバッグ内に隠匿された覚せい剤を密輸入しようと企て、コートジボワール共和国所在の空港を出発し、ガーナ共和国、アラブ首長国連邦及びタイ王国を経由し、中部国際空港に到着したが、税関検査により発見され、その意を遂げなかったものである。
【輸入豚肉に係る大口関税ほ脱事件を告発(平成21年12月18日発表)】
名古屋税関は、門司税関との共同調査により、輸入豚肉に係る差額関税制度を悪用して多額の関税を免れていた食肉仲介業者1名を、平成21年12月18日(金)、関税法違反(関税ほ脱)嫌疑により名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
関税ほ脱額 約23億8,000万円
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、チリ共和国産冷凍豚肉を本邦に輸入するに際し、輸入豚肉の課税価格を実際より高価に偽り、差額関税制度上の分岐点価格に近似する価格で輸入するように装う方法で不正に関税を免れようと企て、平成17年1月5日から平成18年2月3日までの間、合計303回にわたり、東京税関大井出張所長らに対し、実際より高価な価格を記載した虚偽の輸入申告書等を提出し、関税を免れたものである。
【タイ王国来郵便物に隠匿された覚せい剤密輸入事件を告発(平成21年12月16日発表)】
名古屋税関は、長野県警察本部組織犯罪対策課及び千曲警察署との共同調査により、タイ王国から国際スピード郵便(EMS)を利用して覚せい剤0.21グラムを密輸入しようとしたタイ人女性を平成21年12月16日(水)、関税法違反嫌疑によりに告発した。
1 犯則物件
覚せい剤 0.21グラム (推定使用回数約7回)
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、日本在住のタイ人女性A(以下「A」という。)と共謀してタイ王国から覚せい剤を密輸入することを計画し、Aがタイ王国に帰国した際、覚せい剤を衣類内に隠匿し、国際スピード郵便(EMS)により犯則嫌疑者宛に発送、密輸入しようとしたが、平成21年8月13日(木)、東京税関東京外郵出張所職員による輸入検査により、発見されたものである。
【輸入豚肉に係る大口関税ほ脱事件を告発(平成21年12月9日発表)】
名古屋税関は、門司税関と共同調査により、輸入豚肉に係る差額関税制度を悪用して多額の関税を免れていた食肉仲介業者ら3名を平成21年12月9日(水)、関税法違反(関税ほ脱)嫌疑により名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
関税ほ脱額 約21億6,000万円
2 事件の概要
犯則嫌疑者らは共謀の上、チリ共和国産冷凍豚肉を本邦に輸入するに際し、輸入豚肉の課税価格を実際より高価に偽り、差額関税制度上の分岐点価格に近似する価格で輸入するように装う方法で不正に関税を免れようと企て、平成17年1月5日から平成18年2月3日までの間、合計381回にわたり、東京税関大井出張所長らに対し、実際より高価な価格を記載した虚偽の輸入申告書等を提出し、関税を免れたものである。
【ナイジェリア男性及び日本人女性旅客によるMDMA密輸入事件を告発(平成21年11月10日発表)】
名古屋税関中部空港税関支署は、平成21年8月1日(土)、オランダ王国から帰国した日本人女性旅客が、着用スパッツ内に隠匿したMDMA等を含有する錠剤を密輸入しようとした事件を摘発した。その後、愛知県警察との共同調査により依頼人であるナイジェリア人男性1名が判明し、11月9日までに両人を関税法違反嫌疑により名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
MDMA等を含有する錠剤 11,769錠 (正味重量 3,248.189グラム 推定使用回数 約11,769回)
2 事件の概要
依頼人であるナイジェリア人男性及び運搬役である日本人女性旅客A(以下「A」という。)は、共謀のうえMDMA等を含有する錠剤を本邦に密輸入しようと企て、Aが当該錠剤が隠匿されたスパッツを着用のうえ、ベルギー王国所在のブリュッセル国際空港を出発し、ドイツ連邦共和国を経由し、中部国際空港に到着したが、税関検査により発見され、その意を遂げなかったものである。
【北朝鮮産サルトリイバラの葉の不正輸入事件を告発(平成21年11月5日発表)】
名古屋税関は、愛知県名古屋水上警察署からの通報を受け調査を実施し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)産のサルトリイバラの葉を中華人民共和国(中国)産と偽り、相当の関税を免れて輸入したとして、元会社経営者を平成21年11月5日(木)、関税法違反(関税ほ脱)嫌疑により名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
サルトリイバラの葉 11,957キログラム
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、北朝鮮産のサルトリイバラの葉を輸入しようと企て、北朝鮮から中国へ迂回させることにより中国において不正に原産地証明書を取得し、平成19年12月25日、名古屋税関西部出張所長に対し、中国産のサルトリイバラの葉として原産地を偽り特恵税率無税として輸入申告し、納付すべき関税額275,500円を免れ、輸入したものである。
【イギリス来郵便物に隠匿された麻薬含有錠剤密輸入事件を告発(平成21年10月26日発表)】
名古屋税関は、愛知県警察本部刑事部薬物銃器対策課及び愛知県港警察署との共同調査により、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(イギリス)から国際郵便を利用して麻薬含有錠剤34錠を密輸入しようとした日本人男性2名を平成21年10月26日(月)、関税法違反嫌疑により名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
麻薬含有錠剤 34錠
2 事件の概要
犯則嫌疑者らは、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(イギリス)から麻薬含有錠剤34錠を航空通常書留郵便物1個内に隠匿し、自己宛に発送させ密輸入しようとしたが、平成21年4月8日(水)、東京税関成田航空貨物出張所職員による輸入検査により、発見されたものである。
【フィリピン来郵便物に隠匿された覚せい剤密輸入事件を告発(平成21年9月15日発表)】
名古屋税関清水税関支署は、静岡県警察本部刑事部組織犯罪対策局銃器薬物対策課及び静岡県沼津警察署との共同調査により、フィリピン共和国から国際スピード郵便を利用して覚せい剤を密輸入しようとしたフィリピン人女性を平成21年9月15日(火)、関税法違反嫌疑により静岡地方検察庁沼津支部に告発した。
1 犯則物件
覚せい剤 約0.363グラム (推定使用回数 約12回)
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、フィリピン共和国から覚せい剤約0.363グラムを国際スピード郵便1個内に隠匿し密輸入しようとしたが、平成21年8月24日(月)、東京税関東京外郵出張所職員による輸入検査により、発見されたものである。
【アフガニスタン・イスラム共和国向け無水酢酸の密輸出事件を告発(平成21年9月9日発表)】
名古屋税関は、平成21年2月18日(水)、名古屋港からコンテナに隠匿してアフガニスタン・イスラム共和国向けに無水酢酸を密輸出しようとした事件について、愛知県警察と共同で調査し、同年9月9日(水)、パキスタン人男性及び輸出者である法人を関税法違反嫌疑で名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
無水酢酸 1,390キログラム
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、中古自動車等をアフガニスタン・イスラム共和国向けに輸出するに際して、黒色金属製容器7個に詰めた無水酢酸をコンテナ奥部に隠匿した上、平成21年2月18日、名古屋税関西部出張所長に対しその事実を秘して輸出申告を行ったが、同月24日、税関の輸出貨物検査により発見されたものである。
【中国来郵便物に隠匿された偽造クレジットカード原板密輸入事件を告発(平成21年7月31日発表)】
名古屋税関は、長野県警察本部刑事部組織犯罪対策課及び長野中央警察署との共同調査により、中華人民共和国から国際スピード郵便を利用して偽造クレジットカード原板を密輸入しようとした日本人男性を平成21年7月31日(金)、関税法違反嫌疑により長野地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
偽造クレジットカード原板 119枚
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、既に同法違反嫌疑で告発している日本人男性と共謀の上、偽造クレジットカード原板119枚を国際郵便物のアルバム内に隠匿し、長野県内宛に発送させ密輸入しようとしたが、平成21年2月5日(木)、東京税関東京外郵出張所職員による輸入検査により、発見されたものである。
【ペルー人親子を関税法違反嫌疑(コカイン密輸入)で告発(平成21年6月19日発表)】
名古屋税関清水税関支署は、静岡県警察本部及び静岡県浜松中央警察署との共同調査により、ペルー共和国から国際スピード郵便(EMS)を利用してコカインを密輸入しようとした在日ペルー人親子2名を平成21年6月16日(火)、関税法違反嫌疑により静岡地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
コカイン 約146.968グラム (推定使用回数 約4,900回)
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、ペルー共和国から郵便路線を利用してコカイン約146.968グラムを本邦に不正に輸入しようと企て、国際スピード郵便(EMS)1個内に隠匿し密輸入しようとしたが、平成21年5月25日(月)、東京税関東京外郵出張所職員による輸入検査により発見されたものである。
【イギリス人旅客による覚せい剤の密輸入を摘発(平成21年4月2日発表)】
名古屋税関中部空港税関支署は、平成21年3月15日(日)、南アフリカ共和国から入国したイギリス人男性旅客が携行スーツケースの二重底部分に隠匿した覚せい剤を密輸入しようとした事件を摘発し、同年4月2日(木)、同人を愛知県警察との共同調査により関税法違反嫌疑で名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
覚せい剤 2,007.80グラム (推定使用回数 約66,900回)
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、携行スーツケースの二重底部分に隠匿した覚せい剤2,007.80グラムを本邦に密輸入しようと企て、平成21年3月15日(日)、南アフリカ共和国所在のオリバータンボ国際空港を出発、中華人民共和国香港特別行政区を経由し、中部国際空港に到着したが、税関検査により発見され、その意を遂げなかったものである。
【台湾人旅客による覚せい剤の密輸入を摘発(平成21年3月25日発表)】
名古屋税関中部空港税関支署は、平成21年2月28日(土)、タイ王国から入国した台湾人女性旅客が股間部下着内に隠匿した覚せい剤を密輸入しようとした事件を摘発し、同年3月25日(水)、同人を愛知県警察との共同調査により関税法違反嫌疑で名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
覚せい剤 196.3グラム (推定使用回数 約6,500回)
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、股間部下着内に隠匿した覚せい剤196.3グラムを本邦に密輸入しようと企て、平成21年2月28日(土)、タイ王国所在のスワンナプーム国際空港を出発、中華人民共和国を経由し、同日中部国際空港に到着したが、税関検査により発見され、その意を遂げなかったものである。
【平成20年の名古屋税関における関税法違反事件の取締状況について(平成21年2月20日発表)】
名古屋税関は、平成20年の1年間に管内の空港や港湾等において不正薬物の密輸その他の関税法違反事件を取締った実績について発表を行った。
【シンガポール人旅客による覚せい剤の密輸入を摘発(平成21年2月17日発表)】
名古屋税関中部空港税関支署は、平成21年1月20日(火)、中華人民共和国香港特別行政区から入国したシンガポール人男性旅客が携行の黒色キャリーバッグ内に隠し持っていた覚せい剤を密輸入しようとした事件を摘発し、同年2月17日(火)、同人を愛知県警察との共同調査により関税法違反嫌疑で名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
覚せい剤 1,475.41グラム (推定使用回数 約49,200回)
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、覚せい剤1,475.41グラムを携行の黒色キャリーバッグ内に隠匿して本邦に密輸入しようと企て、平成21年1月20日(火)、中華人民共和国香港特別行政区所在の香港国際空港を出発、同日中部国際空港に到着したが、税関検査により発見され、その意を遂げなかったものである。
【スペイン人旅客による覚せい剤の密輸入を摘発(平成21年1月9日発表)】
中部空港税関支署は、平成20年12月13日(土)、南アフリカ共和国から入国したスペイン人男性旅客が身辺に隠し持っていた覚せい剤を密輸入しようとした事件を摘発し、平成21年1月9日(金)、同人を愛知県警察との共同調査により関税法違反嫌疑で名古屋地方検察庁に告発した。
1 犯則物件
覚せい剤 986.184グラム (推定使用回数 約32,800回)
2 事件の概要
犯則嫌疑者は、覚せい剤986.184グラムを着用中のコルセットに隠して本邦に密輸入しようと企て、平成20年12月13日(土)、南アフリカ共和国から中部国際空港に到着したが、税関検査により発見され、その意を遂げなかったものである。