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Q&A(認定手続・供託関係)

税関の取締り 差止申立関係 認定手続・供託関係 意見照会・通関解放関係 その他
 
 認定手続・供託関係
Q-1 認定手続とは何ですか?
Q-2 認定手続開始通知書が届きました。どうすればよいですか?
また、認定手続は、どのくらいの期間かかるのですか?
Q-3 認定手続において証拠の提出及び意見を述べることができる期間はどれくらいですか?
Q-4 認定手続中の貨物や侵害認定された貨物を外国へ返送することはできますか?
Q-5 自発的処理とは何ですか?
Q-6 自発的処理はいつまで行うことができますか?
Q-7 権利者が行う点検に要する諸費用は、誰が負担するのですか?
Q-8 権利者による疑義貨物の点検は、どの範囲まで認められるのですか?
Q-9 見本検査を行うにはどのようにすればよいですか?
Q-10 認定手続の結果、知的財産侵害物品に該当する旨の通知を受けた場合、どうしたらよいのですか?
また、知的財産侵害物品に該当するとの認定に納得いきません。この場合、救済措置はありますか?

 

Q1 認定手続とは何ですか?
   税関で知的財産を侵害すると思料される物品(=知的財産侵害疑義物品)を発見した場合に、当該物品が知的財産を侵害する物品に該当するか否かを認定するための手続です。
 具体的には、税関が知的財産侵害疑義物品を発見した場合、権利者及び輸入者に認定手続を開始する旨を通知してそれぞれ意見・証拠を提出してもらい、提出された意見・証拠に基づき、税関が知的財産を侵害する物品に該当するか否かを認定します。
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Q2 認定手続開始通知書が届きました。どうすればよいですか?
また、認定手続は、どのくらいの期間かかるのですか?
   「認定手続開始通知書を受け取ったら・・」をご覧ください。
 認定手続は、認定手続の開始を通知してから1か月以内を目途に行うこととされています。
 ただし、権利者と輸入者の意見が対立し容易に認定ができない場合や、特許庁長官、農林水産大臣、経済産業大臣又は専門委員への意見照会がなされた場合には、一定の日数を要することから、1か月を超える場合があります。
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Q3 認定手続において証拠の提出及び意見を述べることができる期間はどれくらいですか?
   原則として、認定手続開始通知書の日付の日の翌日から起算して10執務日以内です。ただし、やむを得ない事情があると認められる場合は、「回答期限延長願」(任意書式)を提出することにより、この期限を過ぎても証拠の提出及び意見を述べることができます。
 なお、簡素化手続(「認定手続の流れ:2.商標権、著作権等について輸入差止申立てが受理されている場合の認定手続の流れ」を参照)により認定手続が執られた場合において、輸入者等から争う旨の申出がなされた場合は、その後税関から送付する「証拠・意見提出期限通知書」に記載された日まで(同通知書交付の日の翌日から起算して10執務日以内)となります。
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Q4 認定手続中の貨物や侵害認定された貨物を外国へ返送することはできますか?
   認定手続中の貨物や侵害認定された貨物を外国へ返送する(積戻しと言います。)には、経済産業大臣の輸出承認が必要になります。
 輸出承認の取得については、権利者の同意が必要となるほか、積戻しする国においても当該貨物が権利侵害にならないなどのいくつかの条件を満たす必要があります。
 なお、商標権、著作権及び著作隣接権侵害と認定された貨物については、輸出承認されず、積戻しはできません。(下の図を参照)
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輸出貿易管理令別表第2 45の項により、
積戻すためには輸出承認が必要

全ての認定手続き中の貨物=税関長の承認(権限委任されています)
(権利者の同意により承認)
商標権、著作権及び著作隣接権侵害と認定された貨物
=税関長の承認(権限委任されています)
(承認されない=TRIPS協定第59条等)
商標権、著作権及び著作隣接権以外の権利侵害と認定された貨物
=経済産業大臣の承認
(誓約書等により承認される場合あり)

Q5 自発的処理とは何ですか?
   自発的処理とは、認定手続中の貨物や知的財産侵害物品に該当すると認定された貨物について、輸入者が所定の手続を行った上で、貨物を廃棄又は滅却すること、貨物の積戻しをすること、権利者からの輸入許諾を得ること、貨物の切除等による修正をすること又は貨物の任意放棄をすることをいいます(国際郵便物の場合は、貨物の廃棄、滅却、積戻しはできません。)。 a5
Q6 自発的処理はいつまで行うことができますか?
   輸入者は、認定手続中の貨物や知的財産侵害物品に該当すると認定された貨物について自発的処理を行うことができますが、税関が貨物を没収した後は行うことができません。 a6
Q7 権利者が行う点検に要する諸費用は、誰が負担するのですか?
   点検を行う権利者の負担となります。 a6
Q8 権利者による疑義貨物の点検は、どの範囲まで認められるのですか?
   差止申立てが受理された権利者は、差止申立てに係る貨物についての認定手続が執られている場合、申請により貨物の経済的価値を減じない範囲で疑義貨物の点検ができます。
 なお、差止申立てが受理された権利者は、一定要件の下、分解等を伴う検査(見本検査)を行うこともできますので、詳しくは「認定手続:Q9(見本検査)」及び「認定手続 見本検査」をご覧ください。
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Q9 見本検査を行うにはどのようにすればよいですか?
   輸入差止申立てが受理された権利者は、差止申立てに係る貨物についての認定手続が執られている間、税関長に対し、見本検査の承認の申請をすることができます。見本検査が承認されれば、権利者は、税関職員立会いのもと当該貨物の分解・分析等(見本検査)を行うことができます。なお、見本検査には輸入者が立ち会うこともできます。詳しくは「認定手続 見本検査」をご覧ください。 a7
Q10 認定手続の結果、知的財産侵害物品に該当する旨の通知を受けた場合、どうしたらよいですか?
また、知的財産侵害物品に該当するとの認定に納得いきません。この場合、救済措置はありますか?
   知的財産侵害物品に該当すると認定された貨物は輸入することはできませんので、認定結果に不服がない場合は、自発的処理として当該貨物を廃棄、滅却、積戻し(※)、権利者からの輸入許諾、貨物の侵害部分の切除等の修正又は任意放棄を行うことができます(国際郵便物の場合は、貨物の廃棄、滅却、積戻しはできません。)。詳しくは、「認定手続:Q5(自発的処理とは)」をご覧ください。
 また、認定結果に不服がある場合は、行政不服審査法、行政事件訴訟法に基づき、処分の適否を争うこと(不服申立て、処分の取消しの訴え)ができます。
 なお、知的財産侵害物品に該当すると認定された貨物については、認定通知後、不服申立てができる期間3か月を超えて、輸入者による自発的処理がなされない場合、税関は当該貨物を没収し、処分することとなります。
(※)輸出承認が必要であり、商標権、著作権又は著作隣接権を侵害する物品と認定された貨物は承認されません。
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