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塩の分析

「塩」は、私たちの生活に欠かせません。塩の代表的なものは塩化ナトリウムですが、その他に塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどもあります。一般的に塩と呼ばれるものであっても、関税分類上は塩化ナトリウムの含有量や他の成分によって区別するため、塩化ナトリウムの量を測ることは重要です。

【塩のもとを燃やしてみましょう。】

塩のもととなっているナトリウム、カリウム(これらは元素といいます)を燃やして、どのような炎の色を出すかを見てみましょう。

写真:白金線にナトリウム、カリウムをつけて燃やします。
▲白金線にナトリウム、カリウムをつけて燃やします。

【炎の色はこんなに違います。】

写真:ナトリウム
▲ナトリウム

写真:カリウム
▲カリウム

ナトリウムはオレンジ、カリウムはピンクのような色を出して燃えます。光の色が違うということは、光の波長が違うことを意味します。つまり、それぞれの波長の光を調べることで、何が(ナトリウム、カリウムなど)入っているのかがわかります。

さらに、光の強さは元素の量に比例します。すなわち、光の強さを測ることによって、元素がどれだけ入っているかがわかります。

【光の波長や強さを測るには】

「ICP発光分光分析装置」を使用します。

写真:ICP発光分光分析装置
▲ICP発光分光分析装置

光の波長の違いと強さを同時に測る装置がICP発光分光分析装置です。この装置で元素特有の光(波長)を利用して元素の種類や量を測定します。

このときに発生する光は強烈であり、目を保護するため装置の窓には緑色のフィルターを取り付けてあります。このため光の色を確認することはできませんが、白金線にナトリウム、カリウムをつけて燃やしたときに出る光は、装置で測定する際に発生する光の波長と同等のものです。

【測定データを見てみましょう。】

グラフ:測定データ
▲塩の分析測定データ

 

定量分析結果(濃度一覧)
  定量結果濃度単位(ppm)
No.試料名NaK 
1Std0010.00010.000 
2Std010.0000.000 
3Na, K9.98710.127 

 


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