神戸税関の歴史
誕生(慶応)
神戸税関の前身は、慶応3年12月7日(1868年1月1日)の兵庫開港と同時に徳川幕府によって開設された「兵庫運上所」です。
「兵庫運上所」はその後閉鎖され、明治新政府により慶応4年2月5日に「神戸運上所」と改め開設されました。
明治5年11月28日(1872年)に全国の運上所が税関として名称を統一されることとなったのを機に、翌明治6年1月4日「神戸運上所」は「神戸税関」と改称されました。
開港当時の神戸港
(イラストレイテッド・ロンドンニュース 1868年3月28日号)
[神戸市立博物館提供]
神戸税関初代本関庁舎(明治6年〜大正11年)
初代庁舎は明治5年2月に着工し、明治6年12月に完成しました。石造の2階建で海に面する正面には菊の紋章がさん然と輝く立派な建物でした。
成長(明治・大正)
明治維新に始まる近代化政策のもとで貿易が著しく伸長し、神戸港の後背地産業の発展とともに神戸税関もめざましい成長を続けました。
また、明治後期には関税法をはじめとする関税諸法規も整備され、近代的な税関制度が確立しました。
全国初の女性検査官(大正11年)
神戸税関二代目本関庁舎(昭和2年〜平成8年)
二代目庁舎は大正12年4月に着工し、昭和2年3月に完成しました。
「帝国の大玄関番たる税関として決して恥ずかしからぬ近代式大庁舎」として新築され、外装は花崗岩とタイル張りの重厚な造りで神戸港の要としてその威容を誇りました。
発展(昭和)
第2次世界大戦により、昭和18年から昭和21年(1946年)6月の税関再開まで税関は一時閉鎖されました。
戦後、我が国の産業経済のめざましい復興、発展とともに神戸税関も躍進を続け、神戸港及び神戸税関管内の地方港に次々と支署・出張所が開設されました。
造成中のポートアイランド(昭和47年)
[神戸市港湾整備局提供]
飛躍(平成)
平成に入り神戸港では、六甲アイランドの埋立造成が完了しました。また、ポートアイランドII期工事も急ピッチで進み、平成8年4月日本で最初の大水深バース(−15m)が稼動し、5万トン級の大型コンテナ船が入港するなど神戸港の港湾設備の拡充が進んでいます。
このようななかで、神戸税関が果たす役割はますます大きくなっています。
現在の神戸港(平成18年8月)
[神戸市みなと総局提供]
神戸税関三代目庁舎
三代目庁舎は、平成8年4月に着工し、平成11年3月に落成しました。同庁舎は、二代目庁舎の姿をそのまま引継ぎ、船をイメージした神戸港の新しいシンボルとして生まれ変わっています。
中庭 北東より望む
中庭 南東より望む
中庭 新館アトリウム