2008 第25号
 
職場探訪   宇野税関支署 
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 職場探訪
 ◎宇野税関支署
【宇野税関支署の沿革と管轄】

 宇野税関支署は、昭和5年2月に宇野港が開港指定を受けたことに伴って、岡山県全域を管轄区域として設置されました。
 その後、岡山県東部地域での耐火煉瓦関係の輸出入が盛んになり、税関業務が増加したことから昭和21年11月に「片上監視署」が設置(一時期閉鎖、昭和40年4月に再開、平成16年7月に出張所に昇格)されました。
 さらに、昭和36年6月には臨海工業地帯が形成されつつある水島地区に、現在の水島税関支署の前身である「水島分室」が設置(昭和37年4月に出張所に昇格、昭和47年5月に支署に昇格)されました。
 また、平成3年6月には岡山空港が税関空港に指定され、翌7月に「岡山空港出張所」が設置されました。
 このように、宇野税関支署は岡山県の発展とともに少しずつ姿を変えながらも、海と空を管轄する重要な官署として、その役割を果たしています。
玉野港湾合同庁舎 事務所の窓から

管轄区域
 ○支   署  岡山県のうち、玉野市、岡山市など8市、6町、2村
           香川県のうち、直島町
 ○岡山空港  岡山市のうち、岡山空港
 ○片   上  岡山県のうち、備前市、和気郡和気町
  
【宇野港の沿革】

 宇野港の歴史は古く、天正年間(1573〜92年)には豊臣秀吉が大阪城築城の際に付近の丁場から石を積み出したといわれています。
 明治29年には国営製鉄所の候補地となり、最終的には八幡に決まりましたが、宇野港築港への気運が高まり、明治30年頃から当時の県知事や関係者らが熱心に取組んだ結果、明治42年に宇野港が完成しました。
 その後、宇野線の開通や連絡船の就航で大いに賑わい、貿易も盛んになった昭和5年2月8日開港に指定され、これに伴って同28日に宇野税関支署が設置されました。
 昭和37年からは活魚の輸入が始まり、昭和49年には年間2,009隻の入港を記録しましたが、昭和63年の瀬戸大橋開通などによる経済基盤の変化により、減少の一途をたどりました。
 現在の宇野港は、県や関係業界が大型観光船の誘致を行っており、外国貿易港としての機能を兼ね備えた観光港として発展しようとしています。
       現在の宇野港の様子       
【岡山空港の沿革】

 昭和37年10月に岡山県初の飛行場として、岡山市浦安(県南部)に岡山空港(現在の岡南飛行場)が開設されましたが、当時は滑走路が1,200mしかなく、YS-11の離着陸が限界で、1日2便の東京路線のみでした。
 旅客機の大型化に対応するために、岡山市日応寺(県中南部)に2,000mの滑走路を有する新空港を建設して昭和63年3月から供用を開始し、国際チャーター便の運行が開始されました。
 平成3年6月には税関空港(開港)に指定され、岡山-ソウル線が就航しました。
 その後、大型貨物機に対応するために平成5年3月に2,500mに、さらに平成13年10月に3,000mへと滑走路を延長しました。
 現在は、国内線4路線(東京、札幌、鹿児島、沖縄)、国際線4路線(上海、北京・大連、ソウル、グアム)が就航し、年間約151万1千人(平成19年度)の方々が利用しています。
岡山空港ターミナルビル 上海との定期便
【片上港の沿革】
 片上は、古代から中世にかけて「方上津」と呼ばれ、美作地方(県北部)の物資や税物を大阪(上方)へ送る海運の拠点でした。

 大正12年には片上鉄道(平成3年6月廃止)が開通し、大幅な輸送能力のアップに伴い、港は大いに賑わいました。
 現在の片上港周辺には、多くの耐火物メーカーが立地し、国内の約3割を製造しており、主に中国からの原料の輸入が盛んに行われています。
       片上出張所
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 トピックス
 ◎平成20事務年度 第1回税関モニター会合
税関モニターの方々
 9月18日、本関10階会議室において、平成20事務年度第1回税関モニター会合を開催し、委嘱状の交付、広報ビデオによる税関概況説明、意見交換及び庁舎見学を実施した。
 本事務年度の税関モニターは、JETRO、JICA、神戸青年会議所、学校関係者、ホテル、新聞社、神戸市及び観光協会職員の方々で構成され、当日は8名全員に参加いただいた。
 当初、緊張した面持ちで自己紹介を行った各モニターであったが、時間の経過とともに緊張もほぐれ、広報ビデオを視聴した後の意見交換の際には、現在、新聞を賑わせている食品に関する輸入通関の問題点やAEO制度等について様々な質問がなされ、活気あふれる会合となった。
 今後は、監視取締〜犯則事件調査、輸出入通関〜事後調査等についての業務説明会及び職場見学会を実施し、税関業務に対するご理解を更に深めていただき、来年4月に最終の意見交換会を実施する予定である。 
  
   
 ◎市民公開講座において講演
 9月7日、神戸市立王子動物園において、日本野生動物医学会大会の市民公開講座「海を渡ってきた動物たち−現状と問題点」が開催され、学会員の学生を中心とする聴講者を前に「ワシントン条約と水際における違法流入の取締りについて」の講演を行った。
 同大会は、野生動物又は動物園・水族館動物の医学に関する学術発展を目的として、神戸大学農学部をメイン会場に9月3日から7日までの日程で行われた学術交流会であり、最終日である9月7日の市民公開講座の1番目は、テレビでおなじみの千石正一氏の講演で、300席の会場は立ち見が出るほどの盛況振りであった。
        
 他の講演者から、「違法流入したペットは種の保存法等に基づき警察が取り締っている。」との説明が行われたが、税関も水際でペットの不正輸入の阻止に一生懸命取り組んでいる現状を説明するとともに、密輸等の情報を耳にした際には、密輸情報ダイヤルや税関ホームページに情報提供していただくようお願いした。
 講演終了後には、聴講者から質問が多数あり、興味を持って聞いていただけたのではないかと思われた。
 
  
 ◎薬物及び銃器取締強化期間(10月1〜10月31日) 
   〜各地でキャンペーンを実施〜
    
本関
10月8日(水)
さんちかOPA前
外郵
10月30日(木)
郵便事業叶_戸支店前
姫路
10月15日(水)
山陽百貨店前

10月18日(土)
PLANT5前
広島
10月2日(木)
広島市中区本通(パルコ前)
坂出
10月5日(日)
イオン高松
新居浜、三島
10月4日(土)
イオンモール新居浜
高知
10月8日(水)
高知市帯屋町商店街
     
★その他の実施官署★
尼崎            水島                            福山
10月18日(土)     10月2日(木)        10月3日(金)       10月9日(木)
阪神尼崎駅前広場   JR倉敷駅改札前      呉中央桟橋ターミナル   JR福山駅

松山            今治             広島空港           尾糸
10月10日(金)     10月18日(土)       10月6日(月)        10月7日(火)
松山空港         フジグラン今治店      広島空港ターミナル     JR三原駅

岡山空港         浜田
10月7日(火)      10月5日(日) 
岡山空港         長浜埠頭ゲート
    
◎全国初の認定通関業者!
   
 10月14日、報道各社に公開のもと、全国初の「認定通関業者」となるトレーディア椛纒\取締役社長大西敏明氏に対して、棚橋税関長から認定通知書が交付された。

 認定通関業者制度はAEO制度の一環として、本年4月に導入されたものであり、10月10日に全国(東京、横浜、神戸)で3社が初認定されたものである。
 認定通関業者とは、貨物のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された者として認定されたAEO事業者であり、認定を受けることによって通関手続きの特例措置を受けることが可能となり、輸出入貨物のリードタイム及びコストの削減等が図られるものである。
 交付後、大西社長から「責任を重く受け止め、一層の安全性確保や法令遵守を進め、国際貿易の円滑化に貢献したい」とのコメントが寄せられた。
    
◎齊藤ハンドラー&マルク号ペアデビュー!!
  
 10月20日にデビューしたマルク号は、フラットコーテッド・レトリーバーという、麻薬探知犬では日本初の犬種です。
 珍しい犬種の為、よく職員や業者から「この犬なんていう種類なの?」という風に聞かれます。

 フラットコーテッド・レトリーバーを犬辞典で調べると、「命令に良く反応し、感受性に富み賢明で優れた作業能力を持ち、年をとっても仕事への能力は失わない。気質は主人を喜ばせるために作業を行い、陽気で人懐こい」とあり、マルク号を見ているとその通りだと感じることが多々あります。

 マルク号は若いため、まだまだ落ち着きがありませんが、齊藤ハンドラーは、引退したシャネル号のハンドラーであったことから、犬の扱いはお手の物。その為、マルク号をうまくリードして良好な関係を築いています。

 マルク号の活躍次第では、フラットコーテッド・レトリーバーが麻薬探知犬の主流犬種に加わる可能性もあり、麻薬探知犬の救世主となるか期待されています。
 マルク号の加入により麻犬チーム全体の士気も上り、一日も早い摘発に向けて頑張っていきます!
   
◎神戸税関密輸出入取締対策兵庫地区協議会開催

 11月11日、本関大会議室において、第61回神戸税関密輸出入取締対策兵庫地区協議会が開催された。

 当協議会は、昭和22年に密輸出入の防止、摘発に関する方策、その他密輸出入の取締りに関する事項を調査審議する目的で発足したもので、今回は、神戸地方検察庁、兵庫県警察本部等8つの関係機関から計56名が参加した。

 会議の冒頭、協議会会長である棚橋税関長から「関係各機関と協力を深め、ギブアンドテイクWinWinの関係で努めていきたい」と挨拶があり、引き続き、水際取締り、情勢等について意見交換を行った。最後に神戸地方検察庁刑事部長検事から「今後も各機関で一層協力し、多大な成果を」との講評を頂き、会議は成功裏に終わった。
各地での密輸出入取締対策地区協議会の開催状況
地区名 鳥取地区 広島地区 香川地区 徳島地区
開催日 11月19日(水) 11月20日(木) 11月25日(火) 11月26日(水)
開催場所 鳥取第1地方合同庁舎
2階共用大会議室
広島港湾合同庁舎
2階会議室
高松国税局
別館会議室
小松島みなと合同庁舎
3階大会議室
   
◎63年ぶりに保管物件が返還
   
 10月20日、監視部長室において、戦後引揚者からお預かりしていた保管物件を63年ぶりに御家族に返還した。

 8月中旬に新聞で保管物件に関する記事を見た塚ア忠宏さんは、両親が満州から引き揚げてきた際に何か預けているかも知れないと思い、当関に問い合わせを行ったところ、横浜税関において、亡父である塚ア操さん名義の満州国郵政儲金簿が保管されていることが判明したものである。

 返還式当日は、テレビ局3社、新聞社4社による取材があったが、「郵政儲金簿の返還を受け、現在も元気でいる母と私で、父を偲びたい。戦争は繰り返してはならない。」と話した状況がニュース等で大きく報道されたことから、その後も保管物件に関する問合せが多く寄せられた。
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「税関古掘れ話」
 ◎カスタム君誕生秘話
 カスタム君は、税関の紹介、貿易統計の理解促進を図るために平成5年に作成した広報ビデオ「税関クローズアップ」の案内役として初めて登場しました。
 このビデオは、岡江久美子さんをメインキャスター役に、カスタム君をリポーター役にして、税関の様々な現場にカスタム君を行かせて税関の仕事のリポートを通じて税関を紹介したビデオです。

 カスタム君は、平成5年当時に日本で初の場内麻薬探知犬(パッシブドッグ)が導入され、それまで一般の海外旅行客が見ることができない貨物検査場で活躍していた麻薬探知犬が、一般の海外旅行客の目に触れる旅具検査場内で検査取締りを行うようになったため、税関業務の一つの象徴として麻薬探知犬をモチーフに作成されたものです。

 広報ビデオ作成当時は、カスタム君を税関のイメージキャラクターにするまでは考えていなかったとのことで、転機は広報ビデオ撮影のために作成したカスタム君の着ぐるみを、ビデオ撮影だけで廃棄してはもったいないとの理由から、「街頭キャンペーン、税関展等の広報活動のために使いたい」と当時の横浜税関の広報室長が財務省関税局に要望したのがはじまりで、実際に街頭キャンペーン等の広報活動に使ってみると、カスタム君は行った先々で子供や女性に大人気だったそうです。この時の活動がカスタム君の今後の道を決めました。広報ビデオのリポーターという1キャラクターから独立して、税関のイメージキャラクターへの道を歩み始めた瞬間です。その後は、全国の税関でカスタム君の着ぐるみが作成され、税関の広報活動に使われました。また、街頭キャンペーン、税関展以外にもパンフレットや広報グッズにカスタム君が使われ現在に到ります。

 なお、カスタムちゃんについては、カスタム君ひとりでは寂しいと思い、神戸税関広報広聴室の職員が平成17年に作成しました。
〜プロフィール〜
○身 長:180cm
○胴回り:3メートル
○体 重:90kg
○お仕事:カスタム君は、税関のイメージキャラクターとして、税関記念日、密輸取締強化期間などに実施されるイベントやキャンペーンで活躍しています。カスタムちゃんは、カスタム君の友達以上恋人未満のお友達で、神戸税関独自のキャラクターです。
税関イメージキャラクター
カスタムちゃん  カスタム君
以上
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今月の貿易統計        
【平成20年10月分(速報値)】
(http://www.customs.go.jp/kobe/boueki/00boueki_top.html)

神戸港    輸出  5,259億円(前年比▲4.7%) 2ヶ月ぶりにマイナス
         輸入  2,791億円(   同+ 6.4%) 2ヶ月連続プラス

全 国    輸出  6兆9.261億円( 同▲7.7%) 4ヶ月ぶりにマイナス
        輸入  6兆9,901億円( 同 +7.4%) 13ヶ月連続プラス
                   (%は前年同月比伸率、+は前年同月と比べた増加、▲は減少)

一口メモ  

 神戸港における10月の貿易額は、輸入が、2ヶ月連続でプラスとなったものの、輸出が2カ月ぶりにマイナスに転じ、輸出入総額は、1.1%マイナスの、8,050億円となりました。
 輸出は、ガスタービンなどの原動機、ショベルカー、ブルドーザーなどの建設用・鉱山用機械、クレーン車などの荷役機械は、新興国、資源国などを中心に、なお好調を維持していますが、音響・映像機器の部分品、繊維機械、自動車が、大幅な減少となりました。背景には、米国発の金融不安に端を発した、世界的な景気減速があるようです。それは、地域別の貿易額にも現れており、米国向けが、13.9%減で、8か月連続マイナス、EU向けが、29.5%減で、2か月連続のマイナスとなりました。EU向けは、本年4月以降、8月以外は、すべてマイナスとなっています。アジア向けは、2.8%増の4カ月連続プラスで、米国、EU向けが連続でマイナスとなる中、まだ踏みとどまっている感があります。
 一方、輸入では、石炭、石油ガスなどの鉱物性燃料、小麦、とうもろこしなどの穀物及び同調製品などが、好調を維持しています。通関単価の上昇などが主要因ですが、昨年来上昇を続けていた食料、燃料、原料価格は、本年夏以降、下落しています。前年同月との比較では、まだ高水準ですが、このまま下落が続けば、輸入額全体でもマイナスに転じる可能性があります。価格の高騰を引き起こした投機資金が引き揚げたことや、実体経済の悪化による需要の減少などが、価格下落の要因と言われています。原料価格の下落が最終製品に波及すれば、家計にとってはうれしい限りですが、世界景気の悪化を肌で感じることにもなりそうです。

【貿易トピックス】
 〜海の宝玉が神戸港から〜「真珠」の輸出

一口メモ 
 暦では、立冬を迎える11月、母貝の育成から長い歳月をかけて養殖された真珠の浜揚げ(収穫)シーズンが始まります。
 神戸は古くから真珠加工業が盛んであり、現在でも、日本の真珠の加工・流通の約80%は神戸で取り扱っています。神戸と真珠の結びつきは、明治の中頃、真珠の輸出が始まった時からですが、真珠輸出の増加に伴い、真珠の養殖場が三重県及び四国、九州に集中立地していたこともあって、地理的に近く、古くから国際貿易港であった神戸港が真珠の集散地となりました。また、真珠の選別や加工(穴あけや連組み)をする際には『午前中の北側光線』の下で選別するのが最も良いとされています。その点において神戸港周辺は北側に緑豊かな六甲山脈がそびえ、真珠の選別や加工に適した土地であったことから、北野町近辺を中心に真珠加工業が発展しました。

 神戸港は数量では、5割を超えるシェアを占め日本一の輸出港となっています。一方、価格では関西空港に一位の座を譲ったものの3割を超えるシェアを維持し、第二位となっています。
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