2006.1 第10号
 
職場探訪   調査保税部 
TOPICS   税関にまつわる最近の情報です
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連載「税関古掘れ話」   税関に関する古いお話です
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職場探訪
◎調査保税部 

(許可部門・保税取締部門・機動取締部門・保税蔵置場等検査部門・保税工場検査部門)
保税制度について


 外国から日本に届いた貨物(外国貨物)は、どの様な物でも税関の通関手続が終了しない限り日本国内には持ち込めません。なぜなら外国貨物の中に、麻薬や拳銃といった社会に害を及ぼすような物(社会悪物品)が混入されていないか、日本国民の健康を害する物ではないか等の検査が必要であり、また、日本の財政収入や国内産業保護のための関税等を徴収しなければなりません。
 これらの手続等が終了するまでの間、外国貨物を保管、管理したり、外国貨物の加工・製造、展示等をすることが出来る場所を総称して「保税地域」と呼んでいます。
 保税地域の種類には、指定保税地域、保税蔵置場、保税工場、保税展示場、総合保税地域の5種類があり、それぞれの違いは、貨物の保管期間やその機能(外国貨物の保管、製造、展示等)により区分されています。
 また、外国貨物の状態で保税地域間を運送することができる保税運送といった制度もあります。それでは、これら保税地域の監督、取締、検査等を行っている保税部門の各職場についてそれぞれ簡単にご紹介しましょう。
1.許可部門


 許可部門では名前のとおり、これら保税地域の許可事務を担当しています。具体的には、保税地域として許可申請があれば、実際に現場まで行き、保税地域として適当な場所であるか、貨物管理がしっかりとできる施設であるかを確認したり、また、申請者が保税地域を運営できるだけの十分な能力を持っているかなど、様々な項目について審査を行います。その他にも保税地域の許可を受けた者やその従業者が関税法に違反した場合などは、違反の度合いにより保税地域への外国貨物の搬入を停止したり、保税地域の許可を取消すといった処分も行っています。
 現在許可されている保税地域については、財務省税関ホームページ(http://www.customs.go.jp/)の「保税地域一覧表」に掲載していますので、一度ご覧になってみてください。
2.保税取締部門


 保税取締部門では、保税地域に置かれている外国貨物等の見本持出し、廃棄、貨物の取扱い等の申請に対する許可等及び保税地域間の保税運送の申請に対する承認を行っています。

 また、必要に応じて保税地域に置かれている外国貨物に対し在庫確認等を行い、不審な貨物が混入していないか取締を行うとともに保税地域の貨物管理者等に対し適正な貨物管理を行うよう指導しています。
3.機動取締部門




 機動取締部門は、社会悪物品等が国内に流入することを防止することに主眼を置いており、事務所が六甲アイランド出張所とポートアイランド出張所にあります。覚せい剤、大麻などの薬物、銃砲、知的財産権侵害物品などが、一般貨物に紛れて国内に入ることを防止するため、保税地域でコンテナから出される外国貨物や、保税地域に置かれている外国貨物に対し、積極的な取締りを行っています。
4.保税蔵置場等検査部門


 保税地域には、コンテナヤードや冷凍・冷蔵倉庫等があり、これらの場所に一時保管される外国貨物等は、自動車、機械類、石油類、繊維製品、食料品と多種多様ですが、私達、保税蔵置場等検査部門は、これらの外国貨物等が税関の許可等を受けずに国内へ流入、外国へ輸出していないか、通関手続等が適正に行われているのかを保税地域の貨物管理者等が作成する帳簿(保税台帳)、関係書類、現物を確認し、適正に貨物管理ができているかを検査する仕事をしています。
5.保税工場検査部門


 輸入貨物である原材料について、関税、消費税等を納付しないまま加工や製造を行える場所を保税工場といいます。日本から外国への工業製品の輸出を盛んにするという目的から、これらの工場で加工、製造された製品を外国に向けて輸出するときは、関税、消費税等を支払う必要はありません。私達、工場検査部門では、外国の原料や部品を必要量だけ使って製品を作っているのか、外国の原料や製品が紛失等しないように適正な管理がされているか、また、製品が適正な通関手続等を経て輸出されているか等を書類及び製造工程等を確認のうえ検査しています。
 それぞれの工場ではいろいろな製品(機械から化学製品、食品等)を作っているので、さまざまな工業製品の製造方法に関する知識はもちろんのこと、関係法令も熟知しておかなければならないことから、頭脳フル回転のインテリジェンス?!な毎日を送っています。
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トピックス
◎税関出前授業!各地で実施
        
 神戸税関では、管轄各地の学校で出前授業を行い国民の皆様に対して税関の役割や税関手続きに関する広報を積極的に実施しています。
 是非授業を出前注文したいとのご要望があればお気軽に近くの税関に連絡ください。

 
12月1日 鳥取県立米子工業高校 12月16日 岡山県立倉敷商業高校
1月6日 因島市立重井中学校 1月12日 玉野市立宇野小学校
1月16日 高知市立新堀小学校
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友の会(今月の訪問者)

岩手県立一関第一高等学校   
 今回のお客様は岩手県立一関第一高等学校のみなさんです。
 
 冬に入り屋上もちょっと肌寒くなってきましたが、元気一杯の彼、彼女らには関係ありませんでした。
 修学旅行の中で訪れてくれた神戸税関。展示室見学でもみな積極的で担任の水車先生のもと、まとまり良くこちらまで元気にさせてくれる素晴らしいクラスでした。
 今回は、広報室にその時の感想文を後日送付してくださいましたのでここに添付いたします。
 ここに書かれたみなさんのエール。確かに受け取りました!ありがとうございました。
(←画像クリックで拡大します)





 
橋本さん
 普段あまり聞くことのない税関での仕事内容を私たちに理解しやすいようにとても分かりやすく説明してもらい、仕事内容の他に「税」・「関」それぞれの文字が持つ意味を学ぶことができました。また現代の社会の中で問題となっている麻薬や拳銃などの密輸されてくるものを税関の人たちは日々チェックしていると聞いて大変驚きました。今回、修学旅行の企業見学で神戸税関に行ったことは修学旅行でもベスト3に入るくらい楽しかったです。

 小野さん
 今回は修学旅行の企業見学として神戸税関を見学し、有意義な時間を過ごすことができ、ありがとうございました。
 最初は税関という仕事を全く知りませんでした。しかし、説明を聞き、税関は私たちの暮らし、ひいては日本のために非常に重要な仕事をしている企業だということが分かりました「税関」という漢字は関税の「税」と関所の「関」聞き、難しい仕事をしているのだとも強く感じました。
 また、いろいろなお話を聞く中で特に印象に残ったことは麻薬の密輸についてです。麻薬の密輸はテレビ等で見ていましたが、実際に机の中に隠した状態で国内へ輸入している事例を聞き本当に驚きました。ただし、それを見過ごすわけもなく、金属探知器や麻薬探知犬を使って必死になって密輸撲滅に尽力しているという説明を受けた時には、まさに日本の「関所」としての役目を担っているのだと思いました。これからもがんばってください。

 荻荘さん
 銃器や薬物の取り締まりはたくさんの輸入品の中から見つけなければならないなど非常に地道な作業なのだと実感しました。また、偽ブランド品は本物そっくりで、実際に一つだけとりだされたら見分けることができませんでした。
 そして、そのような犯罪に直結するものだけではなく、旅行者のお土産品なども取り締まっており、税関は思っていたより身近なものだということが分かりました。ワシントン条約で保護されている動物についても気をつけたいと思いました。

 渡邊さん
 私は税関という仕事について何も知りませんでしたが見学して仕事の内容や歴史、そして重要性を学ぶことができました。特に麻薬や偽ブランド商品の密輸については密輸する側がいろいろ工夫しているということを聞いたり、実際に見たりすることによって税関の仕事がとても大変であるということを知りました。それに麻薬探知犬に助けられているということも忘れてはいけないと思いました。また、見学したときは屋上から神戸を見ることができて楽しい時間を過ごせました。最後に忙しい中、私たちにわかりやすく説明してくださいありがとうございました。

 岩渕さん
 私は今回税関を訪問するまでどのような活動をしているのかほとんど知りませんでした。だから税関でのお話や見学はとても新鮮に感じられました。実物を見たり触ったりした体験はこれからの人生の中でも滅多に経験することはできないでしょう。そのような体験を今後の生活に役立てていきたいと思います。そして、今回のこの体験をたくさんの人に伝え、多くの人に共感してもらえれば幸いです。最後に、私たちの訪問の際に、貴重なお時間を割いていただいた税関の方々に感謝したいと思います。すばらしい体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。今後もがんばってください。

☆団体(10名以上)で税関広報展示室見学を申し込まれた場合、9階屋上もご案内いたします。
☆見学申し込みはコチラ
http://www.kobe-customs.go.jp/40koho/00koho.htm
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連載「税関古掘れ話」H
税関職員の悩み 


 当時の税関職員の奮闘振りをみてみよう。外国船が入港すると、船改士官は本船番士を率いて伝馬船で本船に向かう。伝馬船とは、よく時代劇で見られる木製のはしけ船のことである。さて外国船に到着し、無事乗船するとまず船長に面会を求めて

「このたびは遠路の渡海をつつがなく御来着にて恐悦至極に存ず」

とおもむろに挨拶し、長い航海の労をねぎらった後、入港に関する尋問を始める。船名、船長名、とん数、乗組人数、積荷、旅客の有無、仕出港、入港の目的などの項目を尋ね、その内容を次々と筆記していく。尋問の内容は現在とほぼ同様である。尋問がすべて終わると年毎の一連番号を書いた木札をメインデッキに掲げ、1名もしくは2名の本船番士を乗船職員として本船に残す。船改士官は、再び伝馬船に乗込み、税関に帰った後、書き留めた尋問の内容を各掛に連絡して回る。最後に入港目録に尋問内容を転記して、入港の尋問業務を終了する。ここまで述べると当時の入港尋問は、いかにものどかでほのぼのとした印象があるが、なかなかどうして実態はそうではない。第一の難関はなんと言っても言葉が通じないことである。職員の服装は、士官は羽織袴、本船番士は黒塗りの陣笠、念のため説明するが、陣笠とは、足軽や雑兵たちがかぶとの代わりに戦場でかむったいわゆるヘルメットである。これを頭にかむり、上衣は背中に「査」の字を白抜きした紺色のブツサキ羽織、ブッサキとは「打裂」の意で、元々は武士が乗馬や旅行の際に身に着けた羽織で、背縫いの下半分を縫い合わさずに、裂けたままにした羽織である。刀を通すのに都合がよい。下は裁附(タツツケ)袴、筒が太く、すそが狭くなった袴。作務衣とか忍者の下半身を想像していただきたい。こういった袴を着け、いずれも腰に大小両刀を帯びている。外国船の乗組員にとって、この服装は強烈なカルチャーショックである。アマゾンでエスキモーにあったくらいに珍しい。特に腰に差した刀を見せてほしいと思うが言葉が通じない。イライラしたあげく、直接、刀に触ろうとする。これに驚く日本側、日本人だって当時の外国人の格好は相当に恐ろしいのである。両方の感情はこじれにこじれてしまう。とうとう日本側は刀に手をかける、船員側は短銃を構えるといった事例がしばしば持ち上がったのである。このようにこの頃の入港尋問は、実際のところ非常に難しい業務のひとつなのである。学習を重ねた結果、最終的には、何の言葉も交わさないことが一番よいと考えたようである。船改士官は、ブリキの板に尋問の内容を記入したものを船長に渡す。船長はこれに記入して返すといった方法が定着したのである。

 さて、本船に残された本船番士の仕事はどういうものか。「本船番士掟書」によると、
  ・ 日の出から日没まで本船に乗込み、貨物の積卸しを監視すること。
  ・ 普通商船には1人、飛脚船(定期船)は2人で乗込み、日没後交代し終夜勤務を行うこと。
  ・ 日没になると大砲の合図で船倉口に封印を施し、翌日、日の出前に乗船した者が異常の有無を検閲した後、封印を解き貨物の積卸しを許す。
  ・ 貨物の積卸しは、輸出は船送り目録、輸入は陸揚げ免状と引き合わせ、目録にない、又は無免状の貨物については積卸しをすべて差し止めること。

等が定められてはいるが、言葉が通じず、貨物の差止め等が聞き入れられない時は、付近を航行するどんな船でも呼び寄せて、その旨を本局に連絡しろとの注意がある。

 ここでも言葉の通じないいらだちが、彼らを悩ませていることが伝わってくる。時代が移っても「言葉の壁」に苦しむ姿はどうやら今も昔も同じようである。




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今月の貿易統計

 

【2005年11月分】http://www.kobe-customs.go.jp/80boueki/01shiryo.htm

神戸港 輸出 4,298億円 (前年同月比+ 0.5%) 24ヶ月連続プラス
輸入 2,249億円 (    同  + 10.5%) 18ヶ月連続プラス
全 国 輸出 5兆9,136億円 (    同  + 14.7%) 24ヶ月連続プラス
輸入 5兆3,129億円 (    同  + 16.6%) 21ヶ月連続プラス

一口メモ
 神戸港における輸出入の総額は6,547億円(前年同月比3.7%増)と、24ヵ月連続プラスとなりました。

 輸出額は中国や台湾向けのプラスチック、英国向けの船舶などが増加したことから、前年同月比0.5%の増加となりました。昨年の前年比が25.3%と大幅に増加した反動で伸びは僅かでしたが、11月としては歴代3番目の数値となりました。

 一方、輸入額はアメリカからのたばこ、ドイツからの加熱用・冷却用機器などが増加したことから、前年同月比10.5%増の伸びとなり、右の表のとおり、これまで11月として過去最高であった1991(平成3)年の数値を上回りました。
【貿易トピックス】(http://www.kobe-customs.go.jp/80boueki/02topi_top.htm
  パン作りに欠かせない「酵母」の輸入

一口メモ

 私たちの生活の中には、パンや漬物などの発酵食品、ビールや日本酒などのアルコール飲料、醤油や味噌などの発酵調味料など「酵母」の恩恵を受けて作られたものが数多くあります。
 酵母には、ビール酵母、ぶどう酒酵母、パン酵母など多くの種類があり、乳酸菌と並んで私たちの生活に身近な微生物であるため、国内でも数多く生産(培養)されていますが、一部はパン製造用を中心に輸入されています。
2004(平成16)年の神戸港の輸入実績は、数量・価額ともに全国シェアNo.1でしたが、これは1868(慶応3)年に神戸港開港とともに上陸し、神戸の街とともに発展してきたパンの歴史とも関係があるようです。
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お知らせ

 

◎「みなとKOBEの原風景」展からF

 4月30日のメモリアルフェスタでは、(財)人と防災未来センターの協力を得て、終戦直後から60年近く、神戸港や異人館等を独特のタッチで描き続けられている  元鉄道マン「宇佐美 重」氏の「みなとKOBEの原風景」特別展を開催しました。

 当日、ご来場できなかった方に、特別展で展示した懐かしい作品をシリーズで紹介します。



   
旧神戸商工会議所
昭和60年5月画

 昭和4年に京橋に建てられた旧神戸商工会議所

 海岸通りの名建築で保存運動のなか、老朽化で昭和61年に取り壊された

 今は、NTTドコモビルが建ち、海軍操練所跡地として大碇のオブジェがある


◎神戸税関雪景色
  
今回は昨年中庭が雪に覆われた画像をお届けします。            (平成17年2月1日撮影)
        
画像をクリックしてみてください
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注:記事に関するご意見や投稿は神戸税関総務部広報室(koho@kobe-customs.go.jp)まで
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